デモ行進狙った爆発で17人死傷 ウクライナ東部
(CNN) ウクライナ東部のハリコフで22日、デモ行進の最中に爆発があり、内務省によると警察官を含む2人が死亡、15人が負傷した。内務省はテロの疑いがあるとみて調べている。
同国の国家安全保障国防会議は、ロシアのベルゴロドで訓練を受けた組織に所属する4人を逮捕し、銃1丁を押収したと発表した。車から爆弾が投げ込まれたとの情報もあるが、同会議は何者かが遠隔操作で爆弾を爆発させたとの見方を示している。
現場を映した映像には、推定500人がウクライナ国旗を掲げるなどして行進していたところへ爆発が起き、参加者や見物人が逃げ惑う様子が映っている。3人は地面に倒れ、警官などが助けに駈けつけていた。
目撃者は地元紙の取材に対し、「デモ行進は予定より10分遅れて出発し、動き出した直後に100メートルほど離れた地点で爆発が起きた。樹木の近くの雪の中に爆弾が隠してあったらしい」と証言。「幸運なことに、破片のほとんどはその場を通りかかったトラックに当たった。近くにいた2人が死亡してトラックも完全に破壊されたが、爆発がもう少し遅かったらどうなっていたか。妻と私は幼い娘と息子を連れて行進に参加していた」と語った。
22日のデモ行進は、親ロシア派だったヤヌコビッチ政権の崩壊から1年を記念して行われた。2014年2月20日に首都キエフの独立広場で行われた反政府デモでは、政府側の発砲によって49人あまりが死亡、100人以上が死亡したとされる。その2日後にヤヌコビッチ前大統領はウクライナから出国した。