NZ、先住民女性を初の外相起用 多様性に富む国会に
(CNN) ニュージーランドで先住民マオリの女性議員ナナイア・マフタ氏が外相に任命された。先住民女性の外相起用は初めて。国会は世界でも有数の多様性に富んだ議員で構成される。
マフタ氏は4年前、同国の女性国会議員として初めて、あごの部分にマオリ伝統のタトゥーを入れていた。前任の外相のウィンストン・ピーターズ氏もマオリだった。
国営放送ラジオ・ニュージーランドによると、外相に任命されたマフタ氏は、「外交の場で会話をリードできることを光栄に思う」と語った。
ジャシンダ・アーダーン首相率いる中道左派の与党労働党は、先月行われた議会選挙で49.1%の票を獲得して地滑り的勝利を収め、120議席中64議席を確保した。
マオリ開発相として教会の式典に臨むマフタ氏=2018年11月7日、ラタナ/Hagen Hopkins/Getty Images
新しく誕生する議会は、女性がほぼ半数を占め、世界平均の25%を大きく上回る。
議員の約10%はLGBTQ(性的少数者)であることを公にしている。この割合は、それまでの世界最高だった英下院の約7%を上回る。新しい副首相のグラント・ロバートソン氏も同性愛者だ。
アーダーン首相は2日、組閣発表の記者会見で「この適材適所の内閣および執行部は、たまたま驚くほどの多様性に満ちている。そのことを誇りに思う」と述べ、「彼らは自分たちを選んだニュージーランドを反映している」と語った。
マフタ氏は1996年に初めて議員に選出され、地方自治相やマオリ開発相などを歴任。2016年にはマオリ伝統のタトゥー「モコ」の行事に参加して、同国で初めてタトゥーをまとう女性国会議員になった。