乗員43人と畜牛5800頭乗せた貨物船が遭難、1人救助
(CNN) 乗員43人を乗せて太平洋を航海していた貨物船が消息を絶ち、フィリピン人の乗員1人が救助された。日本の海上保安本部が明らかにした。
パナマ船籍の貨物船「ガルフ・ライブストック1」は2日未明、奄美大島の西およそ185キロの海上で遭難信号を発信した。東シナ海のこの地域は当時、大型の台風9号(メイサーク)の影響で暴風に見舞われていた。
乗員1人は半日以上も海上を漂流した後に救助された。海上保安本部によれば、健康状態は良好だという。
ガルフ・ライブストック1は全長133.6メートル。乗員のフィリピン人39人とニュージーランド人2人、オーストラリア人2人を乗せてニュージーランドを17日に出港し、中国へ向かっていた。
パナマ船籍の貨物船「ガルフ・ライブストック1」=2016年撮影/Jungerhans Reederei
ニュージーランド外務貿易省によると、同船には積み荷として畜牛5800頭以上が乗せられていた。
ニュージーランドの動物愛護団体SAFE NZは、生きた動物の輸出は許可すべきではないと述べ、同船に乗せられていた畜牛については「全頭が妊娠していた可能性が大きい」と指摘した。
日本には、カテゴリー4のハリケーンに匹敵する勢力をもつ台風10号(ハイシェン)が接近している。6日には九州、7日には朝鮮半島に接近する見通し。気象庁は、70年の観測史上で3番目に大きな台風になる可能性があるとして、厳重な警戒を呼びかけている。