優秀な人材は家庭にあり、子育てで辞めた女性弁護士の活躍の場 英
マヒイ氏は、ナショナル・グリッドで彼女が率いる100人の弁護士にはフレックスタイム制が認められているが、ほとんどの法律事務所ではそうではないと指摘。「限界まで働くことをいとわないスタッフが多く、何人か優秀な人材が抜けても法律事務所は気にしない」と説明する。
法律事務所が子育てを終えた女性の復職を手助けすることをもう少し考えれば皆にとって大きな利益になるのにと嘆くマヒイ氏は、埋もれた人材を活用するためにオベリスク社のような会社が必要だと主張する。
英国法律家協会のルーシー・スコットモンクリーフ会長は、法曹界が、出産・子育支援を拡充し、フレックスタイム制を採用するなどして女性のキャリア形成のサポートに断固として取り組まなければ状況は改善されないと語っている。
オベリスク社に登録している弁護士の大多数は女性だが、同社では、フレックスタイム制を好む男性の登録も歓迎している。登録している弁護士は、以前フルタイムで働いていた時は平均で16万米ドル(約1300万円)の報酬を得ていたが、現在でも時給に直すと同水準の報酬を得ているという。
同社のデニススミス氏は、「自分たちの娘に向かって『法律家というのは素晴らしい仕事よ、子どもが出来るまでは』と言いたいですか」と問いかけている。