優秀な人材は家庭にあり、子育てで辞めた女性弁護士の活躍の場 英
英国法律家協会によると、同国では2011年時点で女性事務弁護士が26~35歳では2万5786人いるのに対し、36~45歳では1万7524人、46~55歳では9622人に過ぎず、年齢とともに仕事を辞める女性弁護士が増加することは明らかだ。
オベリスク社のデニススミス氏によると、新人弁護士の70%は女性だが、幹部であるパートナーとなると女性の割合は12%に過ぎない。
有能な女性たちが仕事を辞めるのを見てきたので、その埋もれていた非常に優秀な能力を活用するためにオベリスク社を立ち上げたとデニススミス氏は語る。有能な女性でも、子持ちだと同情で仕事を与えられていると見られがちな現状を変えたいとも同氏は付け加えた。
オベリスク社では、法律事務所や企業の法務部などの仕事の外部委託を引き受け、それを登録している弁護士に割り振る。弁護士は、何時間働くかは自分で決める。トップクラスの弁護士が責任を持って仕事をしており、顧客にとっても妥協の産物ではないと自信を示す。
また同社は、男女格差の是正に関心を持つ法曹界有力者の支持も得ている。英国では数少ない女性の主任法律顧問であるヘレン・マヒイ氏は、英エネルギー大手ナショナル・グリッドを2013年に退任した後、オベリスク社の助言委員会委員長に就任することに合意している。