米インテル、「ウエアラブル」で反転攻勢へ 社長インタビュー
スマートフォン市場が既に確立する中、ジェームズ氏は「エジソン」と命名された製品に活路を見いだしている。SDカード大のこの超小型コンピューターは、CPU「クォーク」や他の情報処理チップを組み込み、ウエアラブル製品に利用される。
ジェームズ氏はソフトウエアの分野に精通している。同氏は長年インテル社の技術開発を陣頭指揮し、ソフトウエア事業やセキュリティーの部門で経験を積んできた。
出世階段を上る過程で、半導体業界において伝説的なエンジニア、アンドリュー・グローブ氏の部下として働いたこともある。グローブ氏とは当初、技術を巡る言い争いをしたという。ジェームズ氏は「あの頃は私もまだ若く、愚かだった」「解雇になることも覚悟した」と振り返るが、正反対に結果は吉と出た。度胸が買われてグローブ氏のチームに抜擢(ばってき)。今となっては、半導体業界の多くを教えてくれた恩師と仰ぐ。
2013年にジェームズ氏が社長に起用された際、指名を疑問視する向きも多かったが、それも同氏の想定内だった。浴びせられた批判を原動力に、さらなる成功を目指しているという。