米空港、タブレット端末の個別検査実施へ 当局が義務付け
ニューヨーク(CNNMoney) 米運輸保安庁(TSA)は26日、米国内の空港で行う保安検査で、乗客が携帯電話よりも大きい電子機器を持ち込む場合は手荷物とは別に検査することを義務付けると発表した。
対象となるのは電子書籍リーダーやiPadなどのタブレット端末。手荷物から取り出してトレイに乗せ、上にも下にも何も置かずにX線検査装置を通過させる必要がある。理由については「航空の安全が脅かされる恐れが強まった」と説明している。
こうした検査は数年前からノートパソコンに対して義務付けられていた。このためノートパソコンの代わりにタブレットを持って搭乗する乗客も多かった。
TSAは今年5月、米国内の10空港でタブレットに対する検査を試験的に強化すると発表。その成功を受け、今後数週間から数カ月かけて全米の空港にこの措置を拡大する。
米政府は先に、中東と北アフリカの8カ国にある10空港から米国へ向かう便について、乗客が機内にノートパソコンを持ち込むことを一時的に禁止した。当局はこの措置について、爆発物を機内に持ち込むためにノートパソコンが利用される恐れがあると説明していた。
しかし7月に入り、米国土安全保障省の基準に準拠したとして、この8カ国からの便についても機内へのノートパソコン持ち込みを解禁した。
TSAによれば、国土安全保障省は安全対策を強化する目的で、世界100カ国以上の約280空港で新たな対策を義務付けている。