英、2040年からガソリン・ディーゼル車の販売を禁止
ロンドン(CNNMoney) 英政府は26日、大気汚染対策の一環として、2040年からガソリン車とディーゼル車の販売を禁止する計画を発表した。約14億ポンド(約2000億円)を投じて、2050年までに英国の公道を走る全車両の排ガスをゼロとすることを目指す。
「ディーゼル車とガソリン車では持続できない」「新技術の採用に代わる代替策はない」。マイケル・ゴーブ環境相は26日、BBCにそう語った。
英国で2016年に登録された新車は約270万台。欧州での市場規模はドイツに次いで2番目に大きい。電気自動車や燃料電池車、ハイブリッド車の需要は2015年に40%伸びたものの、市場に占めるシェアは3%に届かない。
ガソリン車やディーゼル車は健康問題を引き起こすとゴーブ環境相は述べ、「気候変動を加速させ、地球と次世代に損害をもたらす」と強調した。
英内科医学会が昨年発表した調査によれば、屋外の大気汚染に起因する英国内での死者は年間約4万人に上る。大気汚染はがん、ぜんそく、脳卒中、心疾患などとの関係が指摘されている。
フランスも7月初旬、ガソリン車の販売を2040年までに全廃する計画を発表。マクロン大統領は自動車業界に対し、クリーンエネルギーへの移行を促した。
「新技術の開発に関して、我々は世界を主導する立場にある」とゴーブ環境相は言う。