英政府、ファストフード業界にカロリー削減要求 肥満対策で
ロンドン(CNNMoney) 英公衆衛生当局が子どもの肥満対策の一貫として、ファストフードに含まれるカロリーの削減に乗り出していることが22日までに分かった。子どもに人気のあるピザやハンバーガーといった食品を扱う業界に向けて、対応を求める方針だという。
イングランド公衆衛生当局の18日の発表によると、子どもに人気のあるファストフードなどの食品については、2018年初めまでにカロリー目標を設定する。食品店やファストフード店などで販売されている調理済み食品やピザ、バーガー、軽食、サンドイッチなどが対象になる見通し。
英政府は既に、糖分と塩分についても同じような目標を設定済み。今回の規制では食品メーカーがサイズの縮小や成分の変更を迫られる可能性もある。
政府はメーカーに対して当初は自主的な対応を促すものの、うまくいかない場合は法的拘束力を持たせることも検討する。
英国では子どもの肥満対策の一環として、昨年から清涼飲料水に対する「砂糖税」が導入された。対象となるのは100ミリリットル当たりの糖分が5グラムを超す飲料。糖分が8グラムを超えると税率が上乗せされる。
これを受けてコカ・コーラやペプシは、多くの商品で糖分を削減した。
英公衆衛生当局によれば、英国の成人のカロリー摂取量は1日当たりの平均で、必要量を200~300カロリー上回る。小学校を卒業するまでに太り過ぎまたは肥満になる子どもは3分の1を占める。恵まれない境遇の子どもほど、肥満になりやすい傾向があるという。