五輪女子ブレイキンで物議の豪選手、ブレイキン界に騒動を謝罪
(CNN) パリ五輪で採用された新種目「ブレイキン」の豪州代表として出場したレイチェル・ガン選手が、自身のパフォーマンスにより引き起こされた反発について、ブレイキン界に謝罪を表明した。
時事問題を扱う豪州の番組「ザ・プロジェクト」との4日のインタビューで、レイガンことガン選手は「(ブレイキンの)コミュニティーが経験した反発について、とても申し訳なく思う」と謝罪した。
37歳のガン選手はシドニー出身の大学講師。五輪では米国、フランス、リトアニアの選手と対戦したが、採点では1ポイントも獲得することが出来ずに敗退した。一方で同選手の特徴的なダンスはソーシャルメディアで拡散し、様々なコメントや批評の声が寄せられた。
ダンスには跳ねるカンガルーを表現する動きや、フロアに寝そべって体をくねらせるといった動きが含まれていた。インタビューでガン選手は自身のブレイキンのスタイルについて、従来のブレイキンと「全く異なるアプローチ」と評した。
カンガルーの跳ねる様子を表現するガン選手/Ezra Shaw/Getty Images
自身のダンスのパロディーが人気番組で取り上げられるといった現状には、「ある種、とても変な夢を見ている感覚。ずっと夢の中にいるけれど、今にも目が覚める気がする」と述べた。
パリ五輪に出場した経緯については、オセアニア地区の大会を勝ち抜いた結果だとしつつ、本大会で演技するに当たっては極度に緊張していたと告白。勝ち目がないことも、自身のスタイルが理解されないだろうということも分かっていたと明かした。
その上で、当分はブレイキンの大会に一切出るつもりがないと付け加えた。注目を浴びるのを避けたいからだという。
今回の件については前向きな側面に目を向け、人々にもたらした好意的な反応と喜びに焦点を当てたいと述べたガン選手。具体的には「出場してとにかく楽しみ、たとえ敗れても全力を尽くすということ」だと説明した。
ブレイキンは2028年に開催される次回のロス五輪の採用種目から外れている。