選手村の「床で寝ていた」身長2.46メートルのパラ選手、延長ベッドが用意され解決
(CNN) パリ・パラリンピック史上、最も背の高いモルテザ・メヘルザドセラクジャニ選手(イラン)は今大会で自分の身長に合うベッドがなかったため床で寝なければならなかったが、国際パラリンピック委員会(IPC)はCNNに対し「この状況は解決した」と語った。
メヘルザドセラクジャニ(通称メヘルザード)選手は身長2メートル46センチ。世界で2番目に背の高い男性だ。
同選手はイランの男子シッティングバレーボールチームの要であり、過去2回のパラリンピックでイランを金メダルに導いた。
イランのヘッドコーチであるハディ・レザエイガルカニ氏によると、メヘルザード選手は3年前の東京大会では特別なベッドを作ってもらったが、今回のパリ大会では同じようなベッドを作ってもらえなかった。
その結果、メヘルザード選手は「床で横になる」しかなかったという。
しかしメヘルザード選手のこのニュースが報じられた後、IPCはCNNに対し「問題は解決した」と語った。
IPCによると、選手村のベッドはモジュール式で設計されている。イランのパラリンピック委員会から要請を受けたパリ大会の運営チームは標準ベッドのエクステンションを2つ提供することで対応したが、それでもメヘルザード選手には不十分だったため、現在は追加のエクステンションが用意されているという。
メヘルザード選手は幼い頃に先端巨大症と診断された。これは成長ホルモンが過剰に生成される病気だ。10代のころに自転車事故で骨盤を骨折し、右足の成長が止まったため、左足より短くなり、歩くのが困難になった。
メヘルザード選手が床に座って腕を上げたときの高さは180センチを上回る。
イランはこれまで長年にわたり男子のシッティングバレーボールで圧倒的な強さを誇ってきたが、メヘルザード選手は同国の最近の勝利に欠かせない存在だ。
1988年のソウル大会以降、イランは9回のパラリンピックのうち7回で金メダルを獲得している。