トランプ氏、経済諮問機関2つを廃止 CEOらの脱退受け
ニューヨーク(CNNMoney) トランプ米大統領は16日、経済分野の諮問機関である「製造業評議会」と「戦略・政策フォーラム」を廃止すると発表した。米バージニア州シャーロッツビルで起きた白人至上主義者らと反対派の衝突に関するトランプ大統領の発言をめぐり、製造業評議会からは参加していた経営者の辞任が相次いでいた。
トランプ大統領はツイッターで「製造業評議会と戦略・政策フォーラムの経営者らにプレッシャーをかけるくらいなら、両方とも終わらせてしまおう。皆さんありがとう!」と述べた。
両諮問機関は、政権の大きな目標である雇用の創出に向けて大手企業の経営者らから助言を受けるためのものだった。
だがトランプ大統領が、シャーロッツビルでの暴力は「双方に責任がある」と主張したことが、経営者らの離反を招いた。
今週に入り、製造業評議会からは製薬大手メルクのフレージャー最高経営責任者(CEO)をはじめ8人が辞任したほか、ゼネラル・エレクトリック(GE)のイメルト会長も16日に辞意を表明。
また、戦略および政策フォーラムのメンバーらは同日、「大統領とわれわれはフォーラムを解体する」との声明を発表。大統領の発言でフォーラムへの参加の是非が問われる事態となり、米国人の生活改善に向けた政策議論に力を貸すことが困難になったことを理由に挙げた。
フォーラムに参加していたJPモルガンのダイモンCEOも声明を出し、フォーラムの廃止を「個人的に支持した」と述べるとともに「私はシャーロッツビルでこの数日間に起きた出来事に対するトランプ大統領の対応に強く異議を唱える」と述べた。