ライアンエアー、収益予想を下方修正 ストライキによる欠航続発が痛手

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格安航空の欧州最大手ライアンエアーを率いるマイケル・オライリー最高経営責任者/From Ryanair

格安航空の欧州最大手ライアンエアーを率いるマイケル・オライリー最高経営責任者/From Ryanair

ロンドン(CNNMoney) 格安航空欧州最大手のライアンエアーは2日までに、本会計年度の収益予想を下方修正したことを明らかにした。従業員のストライキに伴い、多くのフライトがキャンセルとなったことが背景にあるとしている。

下方修正後の予想収益は11億~12億ユーロ(約1443億~1575億円)と、当初の予想を1億5000万ユーロほど下回っている。

同社は9月に起きた従業員のストライキで欠航が相次ぎ、運航本数の減少とコストの増加を余儀なくされたと分析。欠航による顧客離れの結果、7~9月期は運賃を下げざるを得なかったと説明した。

同社の株価は1日のロンドン市場で10%以上下落。年初来では22%を超える下げを記録している。

ライアンエアーは2017年12月に初めて労働組合を承認し、アイルランドとイタリアのパイロットとの間で労働協約を結んだ。しかしスペイン、ポルトガル、ドイツ、ベルギーといった国々の組合幹部とは依然として条件の合意に至っていない。

同社は1万3000人の従業員と430機の機体を抱える欧州一の格安航空だが、労働争議や利ざやの縮小、顧客からの不満といった問題に見舞われ、長期的には従来のビジネスモデルが立ち行かなくなる恐れが出ている。

今回の悲観的な収益予想について、アナリストの間では「『格安航空が勝ち、フルサービスの航空会社が負ける』という構図が終焉(しゅうえん)を迎えている可能性のあることが改めて示された」と指摘する声が上がった。

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