ユーロ2024、ドイツがトルコ抑え開催権獲得 欧州サッカー
(CNN) 欧州サッカー連盟(UEFA)はこのほど、4年に1度行われる各国対抗のサッカー欧州選手権2024年大会(ユーロ2024)の開催国をドイツにすると決定した。開催国にはトルコも名乗りを上げていたが、UEFAの理事による投票の結果、ドイツでの開催が決まった。
投票は先月27日、UEFA本部のあるスイス・ニヨンで行われた。トルコは08、12、16年大会に続く立候補だったが、またしても開催国の座を逃した。
2年後のEURO2020は、第1回大会から60年の節目の年となるのを記念して、欧州全域12都市を開催地としている。EURO2024は従来の形式に戻り、ドイツ国内のみでの開催となる。
ドイツについてUEFAは、投票に先立って公表した報告書の中ですでに開催に前向きな見解を示していた。一方のトルコに対しては、大会誘致に向けた懸念材料として「人権の領域での行動計画の欠如」を挙げていた。
EUROの開催国の選定にあたり、UEFAが当該国の人権状況に言及したのは初めて。トルコのエルドアン大統領は6月に再選を果たしたものの、16年のクーデター未遂以降数千人を逮捕した件や、言論統制の強化といった措置に対する厳しい批判にさらされている。
このほか国内10カ所のスタジアムに巨額の投資が必要な点、大会期間中に大挙して押し寄せるとみられる各国のファンを受け入れる能力に不安が残る点なども、トルコにとってのマイナス要因になったとみられる。
過去にEUROやワールドカップ(W杯)を開催した実績を持つドイツの場合は、スタジアムなどのインフラへの投資を最低限の水準に抑えることが可能となる見通し。