ロシア産天然ガスの欧州顧客、プーチン氏の支払い条件受け入れる動き
オーストリアのエネルギー大手OMVは28日、ガスプロムからの新たな支払い要求を検討し、「現在、制裁に沿った解決策に取り組んでいる」と発表した。
プーチン大統領は27日に、新しい支払い条件を拒否する国々への供給を止めるという脅しを実行した。ガスプロムは、ブルガリアとポーランドがルーブルでの支払いを拒否したため天然ガス供給を停止したと発表し、主要な天然ガス輸入国であるドイツとイタリアを含む他のEU諸国が次に来るかもしれないという恐怖心をあおった。
しかし、回避策があるかもしれない。欧州委員会は先週、EU加盟国に対し、買い手がEU法に抵触することなくロシアの新しい支払い条件に従うことが「可能であるように見える」とするガイダンスを発表した。
コンサルティング会社ユーラシア・グループは28日、EU加盟国はこの支払いメカニズムを許可する可能性が高いと述べた。
一方で他のアナリストはそれほど確信を持っておらず、そのプロセスは簡単ではないと話している。欧州の顧客がガスプロムバンクの仕組みを利用すれば、うっかり制裁にひっかかる可能性がある。
エネルギー分析会社ライスタッド・エナジーのシニアアナリストはCNN Businessに、「ルーブルへの交換プロセスには制裁を受けた組織が関与している可能性があり、それは買い手にはわからないかもしれない」と述べた。
新しい支払い方法の導入には時間がかかりそうだが、ガスプロムは今後の支払い期限に柔軟な姿勢を示すと予想されるとの見解をユーラシア・グループは示している。