米国のモノの輸入先、昨年は中国が首位陥落 メキシコが抜く
(CNN) 米商務省は7日、昨年の新たな貿易統計を公表し、モノの輸入先では過去約20年間で首位を維持していた中国に代わり、メキシコがトップに浮上したと報告した。
メキシコからの輸入額は約4756億ドルで、22年比で5%増を記録。中国は4272億ドルで、20%減だった。
米国のサービスも含めた貿易赤字は昨年、7734億ドルで、前年比では19%減。赤字幅の減少の規模として09年以降では最大だった。
英経済調査企業のエコノミストは米国の貿易の全般的な基調に触れ、ドル安の効果で米国製のモノが海外でより安価になっていることを指摘。米の外交問題研究機関「外交問題評議会」の上席研究員はSNS上で、トランプ前政権が打ち出していた制裁関税の引き上げが中国から輸入するモノの量に悪影響を及ぼしたと述べた。
また、新型コロナウイルスの蔓延(まんえん)後、支障が生じていたサプライチェーン(供給網)が改善した以降、米国の消費者は中国で広範に製造される電子機器などのモノの購入を控えている傾向に言及。より多くの支出は旅行や娯楽面などのサービス業に振り向けられているとした。