夜型生活者、死亡リスクが10%上昇 英国のデータを調査
(CNN) 夜型生活を続けていると糖尿病や精神的問題を抱える可能性が高まり、死亡リスクも10%上昇する――。米ノースウェスタン大学ファインバーグ医学部などの研究チームが12日、時間生物学の専門誌にそんな論文を発表した。
研究では英国内の成人およそ50万人を対象に、平均6年半にわたり追跡調査を実施。この結果、調査開始時に「完全に夜型」と回答した人は「完全に朝型」に比べ、あらゆる原因での死亡リスクが10%上昇することが判明した。
論文の筆頭著者を務めた同大のクリステン・クヌットソン准教授によれば、夜型生活者は死亡リスク上昇に加え、糖尿病や神経障害、精神疾患、胃腸や呼吸器系の病気を抱える可能性も高まる。
クヌットソン氏はこの背景として、夜型生活者が朝型が主流の世界で生活しようとすると問題が生じると指摘。体内時計と外界の食い違いにより、長期的にみると健康問題につながる恐れがあるとしている。
夜型生活者の健康状態が比較的悪い傾向にあることは以前の調査でも示されていた。ただ、死亡率に着目した研究は今回が初めてだという。
研究チームが依拠したのは「英国バイオバンク」のデータ。これは2006年から10年にかけて実施された大規模な前向きコホート研究のもので、37~73歳の男女について主要疾患のリスク要因を調査した。被験者に対しては、自然な概日リズムを見極めるため、「完全に朝型」「どちらかというと朝型」「どちらかというと夜型」「完全に夜型」のどれに当てはまるか回答を求めていた。