大量のブロンズ像と棺を公開、古代エジプトの遺跡で発見
(CNN) エジプトの古代遺跡サッカラで大量に見つかった古代のブロンズ像や保存状態の良い棺(ひつぎ)が30日、一般に公開された。観光・考古省が声明で明らかにした。
考古学者らはかねてエジプトの古代王朝にゆかりのある遺物をサッカラで発見していたが、今回の発掘ほど大量のブロンズ像が現地で見つかるのは初めて。これらの像は紀元前5世紀の末期王朝のものとみられる。
像は計150体で、墓地を守護するアヌビスや、太陽と大気の神のアメンなど古代エジプトの神々をかたどっている。2018年から続く調査で見つかった。
サッカラ遺跡はカイロの南約30キロに位置する。
極めて精巧に作られたブロンズ像が多数出土/Egypt Ministry of Antiquities
考古学者らはこのほかブロンズ製の容器も発見した。これは豊穣(ほうじょう)の女神イシスに祈りをささげる儀式で使用されたと考えられている。
さらに彩色された木製の棺250体、複数の木像と金色に塗られた木製のマスク、猫をかたどった小像数十体も同じ調査で発掘された。棺の中には保存状態の良いミイラが入っている。
また新王国時代の紀元前15世紀にさかのぼる遺物を収めた隠し場所も発見した。中身はブロンズの鏡や腕輪、首飾り、イヤリングや足首の飾りなどだ。
観光・考古省が公開した写真には、極めて精巧なブロンズ像や棺が現地で一般展示される様子が写っている。