北極圏の温暖化ペース、世界の他地域の4倍 新たな研究で判明
今回の研究では1979年から2021年にかけて北極圏の気温の傾向を分析。その結果、ユーラシア大陸側で特に温暖化の割合が高いことが分かった。バレンツ海は世界平均の7倍の速さで温暖化したという。
最近のデータによれば、バレンツ海一帯の年間平均気温は、過去20~40年の間10年ごとに最大2.7度上昇してきた。これは同地域の温暖化ペースが世界最速であることを意味する。
シベリアで発生した森林火災=2021年/Dimitar Dilkoff/AFP/Getty Images
昨年には米海洋大気局(NOAA)が北極圏に関する年次報告書で、同地域の急速な温暖化と氷の喪失に言及。従来は凍結していた地域が変化し、およそ10年前と比較して地表が現れたり植物が育つ地域が増えたと指摘していた。
白い海氷は太陽エネルギーを反射して宇宙に戻すが、それが融解した場合、暗い色の海洋が熱を吸収することになる。