地球上のアリの数は2京匹、これまでの推計の2~20倍
「アリに関するデータを世界的な規模でまとめた人はこれまで誰もいなかった」と研究者は述べ、西アフリカの熱帯雨林のアリの数が北極圏よりはるかに多いことは分かっていても、「全容は分かっていなかった」と解説する。
今回推定されたアリのバイオマス(総質量)は、野生の鳥類と哺乳類を合わせた量を上回り、人間のバイオマスの約20%に匹敵する。
ただし、研究チームは求めていた全てのデータを収集できたわけではなく、2京匹という推定は少なく見積もっての数字だという。
例えば、多くのアリは地中に生息しているが、その数を調べた研究論文は存在していなかった。北極や南極に近い地域に生息しているアリについても、研究論文が不足していて数学的な推計ができなかった。
その溝を埋めるためのデータの収集には、市民科学者や科学者以外の児童や生徒でも貢献できると研究者は言う。例えば落ち葉を集めて、その場所にいる全てのアリの数を数えることで貢献できるかもしれないとしている。