中国の無人探査機「嫦娥6号」、月の裏側に着陸

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文昌宇宙発射場で打ち上げを待つ無人月探査機「嫦娥(じょうが)6号」=5月3日、中国・海南省/Hector Retamal/AFP/Getty Images/File

文昌宇宙発射場で打ち上げを待つ無人月探査機「嫦娥(じょうが)6号」=5月3日、中国・海南省/Hector Retamal/AFP/Getty Images/File

香港(CNN) 中国の無人月探査機「嫦娥(じょうが)6号」が北京時間の2日朝、月の裏側への着陸に成功した。月への有人飛行に向けた大きな前進と位置付けられる。

国家航天局の発表によると、月の南極に近い「南極エイトケン盆地」に着陸し、表面からの試料採取を開始する。世界で初めて、月の裏側から試料を持ち帰ることを目指す。

2019年には中国の嫦娥4号が、史上初の裏側への着陸に成功していた。6号の打ち上げに先立ち、3月に中継通信衛星「鵲橋(じゃっきょう)2号」を月周回軌道に投入していた。

嫦娥6号は5月3日に打ち上げられ、月周回軌道に投入されていた。着陸機は月面に2日間とどまり、ドリルとロボットアームで土や石の試料を計2キロほど採取して、上昇機に格納する。上昇機は月周回軌道に戻り、帰還機とドッキングして試料を引き渡す。内モンゴル自治区に帰還するまでの全行程は53日間の予定。

中国は30年までに有人月面探査を成功させ、水氷の存在が指摘される南極付近に研究基地を建設するとの目標を掲げている。

月面探査をめぐっては近年、各国の競争が激化している。昨年はインドが無人探査機の着陸に成功する一方、ロシアの「ルナ25号」は着陸に失敗した。

今年1月には日本のSLIM(ムーン・スナイパー)が月面着陸を果たした。

2月には、米航空宇宙局(NASA)が出資する米インテュイティブ・マシーンズ(IM)の着陸船「オデュッセウス」が月の南極付近に着陸した。NASAは26年の有人着陸と、月面基地の建設を目指している。

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