米宇宙開発企業ブルーオリジン、有人飛行に成功 2年ぶり
(CNN) 米宇宙開発企業ブルーオリジンの観光ロケット「ニューシェパード」は19日、約2年ぶりに乗客を宇宙に送り出すことに成功した。
ニューシェパードは、米中部時間午前9時36分に米テキサス州西部にあるブルーオリジンの施設から打ち上げられた。
ミッション「NS―25」は同社7回目の有人飛行で、6人の乗客が搭乗した。
搭乗者の一人であるエド・ドワイトさん(90)は1961年、ケネディ政権によって米国初の黒人宇宙飛行士候補に選ばれた米空軍退役大尉。パイロット学校での訓練を修了し、空軍の推薦を受けたが、最終的に米航空宇宙局(NASA)の宇宙飛行士には選ばれなかった。
ブルーオリジンの広報担当者によると、ドワイトさんは今回の挑戦を完了し、宇宙に到達した最高齢の人物となった。
宇宙から戻り喜ぶエド・ドワイトさん/Blue Origin
ロケットブースターは宇宙船よりも数分早く無事に着陸した。
ミッション中、乗客は音速の3倍以上、つまり時速3200キロ以上の速さで上昇。ロケットは宇宙船を「カーマンライン」の外まで運んだ。高度100キロとされるこのラインより先が宇宙空間の始まりと広く認識されている。
フライトのピーク時には、乗客は数分間の無重力状態を体験し、宇宙船の窓から美しい地球の景色を楽しんだ。