氷の楽器でオーケストラ スウェーデン北部の町
氷の楽器は演奏者の体温でとけないよう、天井から吊り下げて弾く。演奏者や観客の息がかかるため、1曲ごとにすべての楽器を調律し直す必要がある。
ホール内も暖めるわけにはいかない。常に細やかに手入れし続けても、春が来ればとけてしまう。
それでも観客を引きつける最大の特長は、独特の音色だ。氷は通常の材料より硬くてすべての振動を拾うため、聞いたこともないような澄み切った音色が出るという。
リンハートさんの夢は、演奏者が中に入って内側から弾けるような、氷ならではの新たな楽器をつくること。そして、氷でできた超軽量の飛行機を開発することだ。
上空は気温が低いので、とける心配はないだろう。うまくいけば。