デザインに遊び心を 日本のデザイン事務所「nendo」
東京(CNN) 日本のデザインオフィス「nendo」の代表として多彩な仕事を手がける佐藤オオキ氏。少年時代、カナダのトロントから東京に移り住んだのが重要な体験になった。
カナダ生まれの佐藤氏は10歳のとき、祖先の故郷である東京に戻った。だが、少年時代を西洋で過ごしたことで、同年代の日本人とは異なった物の見方をするようになったという。
東京でCNNの取材に答えた佐藤氏は、「トロントと東京は多くの面で異なっており、こうしたカルチャーショックがアイデア探しの助けになっている」「私は外国人だった。外見は非常に日本的で、学校にはなじんでいたが、それでもやはり外国人だった。日本の普通の子どもが気にしないようなことに興味を持った」と話した。
取材に応じた東京の表参道「Gyre(ジャイル)」のギャラリーでは、3部から成る同氏の個展「nendo3/3」が開かれていた。
佐藤氏が「カルチャーショック」の場面として思い出すのは、日本では室内と屋外で別々の靴を履いていたことだ。「新しい観点が見つかると、日常生活が本当に楽しくなることに気付いた。新しい見方を手に入れると、面白い発想につながる。それが今、デザイナーとしての自分の助けになっていると思う」と話す。