躍進する日本の競馬産業、その背景を探る

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ディープインパクトが2006年ジャパンカップを制した時の様子

ディープインパクトが2006年ジャパンカップを制した時の様子

(CNN) 欧州や北米が他を圧倒している競馬産業にあって、日本が大国として頭角を現している。

伝統的には、米国やフランス、アイルランドといった国々が世界で最も優秀な競走馬を育てるものと相場が決まっている。

しかし過去10年、日本はこうした傾向を覆してきた。日本中央競馬会(JRA)によると、2016年には多数の競走馬を輩出したほか、レースにも600万人以上の観衆が集まった。

馬券の売り上げも好調だ。日本では15年、推定225億ドル(現在のレートで約2兆5000億円)が馬券購入に投じられた。

調教師の中内田充正氏はCNNの取材に、「競馬産業はどんどん拡大している」と指摘。「日本には世界中から多くの種牡馬や牝馬を購入している強力な馬主がいる」と話す。

中内田氏はアイルランドや英国、米カリフォルニア州で仕事を学んでから日本に帰国した。日本競馬界のこうした成功については、世界最優秀クラスの競争馬を輸入したことによるところが大きいとの見方を示す。 

特に重要だったのがサンデーサイレンスだ。「サンデーサイレンスが過去15~20年の状況を変えたと思う。以前ほど多くの種牡馬を輸入する必要がなくなっている」という。

米国馬のサンデーサイレンスは1989年、ケンタッキーダービーやプリークネスステークスなどを制覇。日本に種牡馬として導入されたことにより、将来世代への波及効果が生じた。その最たる例がディープインパクトで、同馬は2005年に日本で11年ぶりの3冠馬に輝いている。

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