中国国営メディア、消息不明の有名テニス選手のメール公開 WTAは疑念
香港(CNN) 中国テニス界のスター選手、彭帥さん(35)が同国のかつての党首脳に性的関係を迫られていたと訴えた後、公の場から姿を消していることに懸念が高まる中、中国国営の中国国際テレビ(CGTN)は、自身は元気だと主張する、彭さんのものとされる電子メールを公表した。
CNNは真偽を確認できていないものの、彭さんによるものとされる電子メールはまた、張高麗(チャンカオリー)前副首相(75)による性的暴行をめぐる告発について、内容を後退させている。CGTNによる17日の報道では、このメールは女子プロテニス協会(WTA)のスティーブ・サイモン最高経営責任者(CEO)兼会長に送信されたという。
サイモンCEOは、この電子メールが本物なのか疑念を抱いているとし、彭さんの身の安全について懸念させるものだと指摘。
「いかなる出所からの強制や脅迫なしに、彭帥さんが自由に話すことが認められなければならない。性的暴行についての彼女の告発が尊重され、完全な透明性および検閲を受けることなく調査されなければならない」とする声明を発表した。
ソーシャルメディアに今月2日に投稿され、後に削除されたメッセージのスクリーンショットによると、中国のテニス界で最も知名度の高いスター選手の1人である彭帥さんは、前副首相が3年前に自宅で性的関係を強要したと告発。以来、公の場に姿を見せていない。
中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」では30分以内にこの投稿が削除された他、検閲が直ちに発動され、この告発に言及した投稿も消去された。