中国が実験の極超音速ミサイル、「地球を一周」 米軍幹部が指摘
(CNN) 米軍制服組ナンバー2のハイテン統合参謀本部副議長は16日公開のインタビューで、中国が夏に実施した極超音速ミサイル実験に触れ、ミサイルが「地球を一周」したと明らかにした。
近く退任するハイテン氏は米CBSニュースとのインタビューで、中国は「長距離ミサイルを発射した」と説明。ミサイルは地球を一周した後、極超音速滑空体を投下し、この滑空体が中国に戻って中国国内の目標物に影響を与えたと語った。
目標に命中したかとの質問には、「十分な近さだった」と答えた。
ハイテン氏は以前、中国軍の能力開発スピードを「驚異的」と形容していた。今回のインタビューでは、中国はいずれ米国に奇襲核攻撃を仕掛ける能力を持つ可能性があると述べ、中国が開発中の兵器は先制使用が目的なように見えると指摘した。
米国防総省は今月公開した報告書で、中国は急速に核戦力を拡大しており、2030年までに1000発の核弾頭を保有する可能性があると警告していた。
国防総省の最新データによると、米国が現在保有する核弾頭は3750発。
中国は極超音速兵器実験を実施したことを否定している。
英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は10月、中国の実験について報じ、地球低軌道にあるロケットから極超音速滑空体が発射されたと伝えていた。この滑空体は理論上、米ミサイル防衛システムをかいくぐれる可能性があるという。