指導助手時代のマスク氏が採点した答案、88万円で落札 言葉遣い注意し減点
講義の課題に残されている唯一のコメントは、なぜある会社が「出口戦略」を必要とする可能性があるのかを説明する際、「大変なことになる」という意味をスラングを用いてトーマスさんが回答したことに関するものだった。マスク氏はこの語句に下線を引き、「露骨」と記して2点減点している。
トーマスさんはこの語句について、教授が楽しんでくれることを意図した内輪の冗談のようなものと説明。ただ、教授ではなくマスク氏が採点することになるとは認識していなかったという。
トーマスさんは「私が馬鹿だった」と述べている。
最近ではマスク氏自身が時折、スピーチやソーシャルメディアへの投稿で露骨な言葉遣いや節度のない言及をすることが知られている。
トーマスさんによると、彼の息子と自宅のガレージで高校時代の古い卒業アルバムを捜していた際、トートバッグに入っていた論文を発見。息子が論文の中にあるマスク氏の名前とイニシャルに気づいたという。
トーマスさんは、マスク氏については特に記憶になく、「講義にいる彼の姿を思い出せない」と話した。
また、この答案を保管していた唯一の理由は、バス教授とその講義がとても良い思い出だったからという。
トーマスさんは現在、カリフォルニア州南部で暮らしながら、フィナンシャルアドバイザーとして働いており、依頼人の多くはテック分野の起業家たちだ。
マスク氏のことは覚えていなくても、10年に亡くなったバス教授の言葉は今でも話に持ち出すという。