全豪オープン、彭帥さん支援のTシャツを認める方針
オーストラリア・シドニー(CNN) 中国の女子テニス選手、彭帥(ポンショワイ)さんが中国共産党幹部からの性的被害を訴え、身の上が案じられている問題をめぐり、テニスの全豪オープンでの抗議行動が制止された問題で、大会責任者は25日、会場内で「彭帥さんはどこに」と書かれたTシャツの着用を認めるとの方針を示した。
全豪オープンでは先週、「彭帥さんはどこに」という横断幕やTシャツで抗議した少人数のグループが制止され、批判を招いていた。
大会責任者を務める豪州テニス協会(TA)のクレイグ・タイリーCEO(最高経営責任者)は仏AFP通信に、観客らが騒ぎを起こそうと押し寄せるのでなく平和的に振る舞う限り、Tシャツを許可すると語った。
タイリー氏はまた、横断幕と長いポール2本を持ったグループもやってきたが、今後もそれは許可しないと説明。「テニス観戦のために来るのは問題ない。要するに、破壊的な行動を許すことはできない」と述べた。
21日に制止されたグループの1人はCNNとのインタビューで、もう1人のメンバーとともに「彭帥さんはどこに」のTシャツを1000枚注文し、会場で29日に無料配布する予定だと話した。「TAの言葉は3日前以降、何の意味も持たなくなった」とする一方、誠意を持って約束は守ってもらうと強調した。
CNN提携局が22日に伝えた主催者の声明は、試合会場では商業的、政治的な服装や横断幕、看板を禁止する規定があるとしたうえで、彭帥さんの身の上を案じ、安全確保に全力を尽くすと表明していた。