韓国俳優キム・スヒョンさん、複数の大手ブランドから降板 交際巡る疑惑の浮上受け
ソウル(CNN) イタリアの高級ファッションブランド、プラダなど複数の国際ブランドが、韓国の人気俳優キム・スヒョンさんとの提携を打ち切ったことが分かった。キムさんは今月に入り、先月死去した韓国女優キム・セロンさんとの交際の性質を巡る論争に巻き込まれていた。
スヒョンさんは韓国芸能界のトップに君臨するスーパースターの一人。スヒョンさんを巡っては今月、動画投稿サイト、ユーチューブ上の政治系ニュースを扱うことで知られるチャンネルが、当時未成年だったセロンさんと既に交際を開始していたとの疑惑を伝えていた。スヒョンさんはこの疑惑を否定している。
子役時代から芸能界で活躍していたセロンさんは先月16日、首都ソウルの自宅で死亡しているのが発見された。24歳だった。
ユーチューブでの告発を受けてネット上では、スヒョンさんに対する激しい批判が噴出していた。
スヒョンさんの所属するタレント事務所、ゴールドメダリストは、スヒョンさんとセロンさんが交際していたことを認めつつ、その時は二人とも成人していたと主張した。朝鮮日報が報じた。
CNNは電話と電子メールでゴールドメダリストに何度も連絡を取っているが、これまでのところ返答はない。
セロンさんも以前はゴールドメダリストの所属タレントだったが、2022年を最後に契約は更新されていなかった。ロイター通信が伝えた。
死亡する約2年前、セロンさんは飲酒運転で有罪判決を受け、世間から厳しい批判を浴びた。警察は先月、CNNに対し、セロンさんの死に不審な点はなく、死亡した状況を調べていると明らかにしていた。
プラダは昨年12月にスヒョンさんをブランドアンバサダーに任命したばかり。ところが今週、契約が既に終了していることを確認した。CNNへの声明によれば、提携の終了は双方で決定したことだったという。
グローバル展開する韓国の化粧品ブランド、ディントも、17日のインスタグラムへの投稿でスヒョンさんとの広告モデル契約の終了を決定したと述べた。
決定の理由として「最近の論争」に言及し、事務所の声明を検討した結果、スヒョンさんとの契約の履行は「実現できない」との感触に至ったとした。
他の韓国ブランドも同様に距離を置いている。朝鮮日報によると、一部は自社の宣伝素材からスヒョンさんの写真を削除した。疑惑が浮上する前、スヒョンさんを広告に起用していたブランドは10社を超えていたという。
18日にはセロンさんの遺族の弁護士がCNN宛ての声明で、スヒョンさんを非難。「虚偽の声明」によって「一層の苦痛」を引き起こしたと糾弾した。その上で、遺族は法的措置の可能性も検討していると付け加えた。