燃えているたいまつをイメージして設計された高さ390メートルの超高層ビル「トーチタワー」は、2027年に竣工(しゅんこう)すれば日本一高い建物となる。
東京の新しい緑豊かな公共広場内に建設されるこのタワーは、展望施設も備え、都心の景色や富士山を望める。
このプロジェクトが最初に発表されたのは2016年だが、不動産大手の三菱地所は、今年9月にトーチ(たいまつ)をイメージしたデザインを披露した後、「トーチタワー」という名称を発表した。トーチタワーは、三菱地所が進める約3万1400平方メートルの都市開発プロジェクトの一環だ。
地上63階の大半はオフィスとなるが、低層階には店舗やレストランのほか、約2000席の大ホールや温浴施設もオープンする予定だ。
展望施設からは富士山も望める/Mitsubishi Estate
また高層階には約100室のホテルが入るが、トーチの「炎」の部分は展望施設となる。報道発表によると、この建物のデザインは世界を明るく照らすたいまつ(トーチ)をイメージしたという。
三菱地所によると、トーチタワーは日本の最高水準の耐震性を備え、自然災害時に避難所として利用可能な複数の公共エリアも整備されるという。
三菱地所が開発を進める東京駅近くの常盤橋街区には、かつて15世紀に建てられた江戸城の外郭の正門だった常盤橋門があった。
「トーチタワー」は2027年の竣工を目指している/Mitsubishi Estate
同街区内に建設中のもう1棟のタワー、常盤橋タワーは高さ212メートルで、来年完成予定だ。常盤橋タワーとトーチタワーの間には、錦鯉が泳ぐ池や川沿いの散歩道を備えた広さ約7000平方メートルの大規模広場が広がる。
現在、日本で最も高いビルは、大阪にある高さ300メートルのあべのハルカスだ。そして2023年には虎ノ門・麻布台地区に高さ330メートルのタワーが誕生するが、その4年後に竣工予定のトーチタワーの高さはそれをさらに上回る。