往年の米人気ロックバンド「TOTO」による大ヒット曲「アフリカ」を、砂漠で永遠に流し続けるというサウンド・インスタレーションが、アフリカ南西部ナミビアに登場した。
英ロンドンを拠点に活動するドイツ系ナミビア人のアーティスト、マックス・ジーデントップ氏(27)の作品「TOTO Forever」だ。
「アフリカ」1曲だけを収録したMP3プレーヤーを6台のスピーカーに接続し、太陽電池で再生を続ける。
/Credit: Max Siedentopf
「アフリカ」は1982年に大ヒットした歌だが、最近も米ロックバンド「ウィーザー」がカバーし、映画「アクアマン」に取り入れられ、ソーシャルメディアでも話題になるなど、人気は衰えていない。
「この歌は現代ポップ・カルチャーの一部として今も生き続けている」と、ジーデントップ氏は語る。その事実に興味を引かれ、「究極の敬意」を表するためにアフリカでのインスタレーションを思い立ったという。
「アフリカ」の歌詞をめぐっては、現地についての知識がないまま書かれたとの批判もある。例えば「キリマンジャロがセレンゲティの上にそびえ立つ」という歌詞は、実際の地理と食い違っている。
だがジーデントップ氏は、欧米人がアフリカに対して持つ固定観念の問題も認めたうえで、「もっと明るい側面に目を向ける作品」だと強調する。
設置場所は、世界最古の砂漠として知られるナミブ砂漠のどこか、としか公表されていない。同氏によれば、この作品は「TOTOの最も忠実なファンだけが見つけられる宝物のようなもの」だという。