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シェークスピア全集の初版本、10億円で落札 文学作品の最高額

シェークスピアの戯曲を収めた全集の初版本が1000万ドルで落札された

シェークスピアの戯曲を収めた全集の初版本が1000万ドルで落札された/Stuart C. Wilson/Getty Images

英国の文豪、ウィリアム・シェークスピアの戯曲を収めた全集の初版本「ファースト・フォリオ」がこのほどオークションにかけられ、文学作品としては過去最高額となるおよそ1000万ドル(約10億5000万円)で落札された。オークション運営会社のクリスティーズが明らかにした。

36の戯曲を収録したファースト・フォリオは、シェークスピアの死から7年後の1623年に出版された。14日のオークションで落札されたのは、完全な形で個人が所有するわずか5部のうちの1つだ。

英語で書かれた文学作品のコレクションとしては最重要の部類に入ると考えられているファースト・フォリオ。収録された戯曲のうち「マクベス」、「十二夜」をはじめとする18作品はそれ以前に印刷されておらず、同書の出版がなければそのまま歴史に埋もれてしまっていた可能性もある。

/Stuart C. Wilson/Getty Images
/Stuart C. Wilson/Getty Images

完全な形での初版本が落札されるのは2001年以来で、この時の落札額は610万ドルだった。今回予想された最高落札額も400万~600万ドルとなっていた。

ファースト・フォリオは750部ほど印刷されたが、現在まで残っているとみられるのは235部のみ。このうち完全な形とされるのは56部しかなく、ほとんどは英米の施設等の所蔵となっている。クリスティーズによれば、個人所有のものは極めて珍しく、その希少性は「どんなに強調してもしつくせない」という。

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