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ゴッホの「ひまわり」にトマトスープかける、化石燃料に抗議 英美術館

ゴッホの名画を汚した後、壁に自分たちの体を接着させた環境活動団体所属の女性2人

ゴッホの名画を汚した後、壁に自分たちの体を接着させた環境活動団体所属の女性2人/from Just Stop Oil

英ロンドンのナショナル・ギャラリーで14日、化石燃料に反対する抗議者がフィンセント・ファン・ゴッホの有名な絵画「ひまわり」(1888年)にスープをかける出来事があった。

環境活動団体「ジャスト・ストップ・オイル」に所属する女性2人が、ハインツのトマトスープ2缶の中身をゴッホの絵にぶちまけた。同団体によると、この絵の推定価値は8420万ドル(約125億3000万円)に上る。

/from Just Stop Oil
/from Just Stop Oil

その後、2人は絵の下の壁に自分たちの体を接着した。

ナショナル・ギャラリーはツイッターに投稿した声明で、ひまわりが展示されている第43室で今回の事案が起きたことを確認。絵の状態についての最新情報を公表した。

これによると、「額縁に軽微な損傷があったものの絵自体は無事」だという。続くツイートでは、絵はガラスに覆われて保護されていたとも説明した。

ロンドン警視庁は本件に対応中であることを確認し、抗議者は「器物損壊と加重不法侵入」の疑いで逮捕されたと明らかにした。

このところ、気候変動における化石燃料の役割に注意を促す目的で、有名な絵画を狙う抗議行動が相次いでいる。7月にはジャスト・ストップ・オイルのメンバーが、ロンドンの王立芸術院にあるレオナルド・ダビンチの「最後の晩餐(ばんさん)」の複製画に体を接着させた。

同じ7月には、同団体の活動家がナショナル・ギャラリー所蔵の名画に自分たちを接着させる事案が発生。イタリアの気候活動団体のメンバーもフィレンツェで、ボッティチェリの「春」に体を接着させた。

ロンドンのテート・ブリテンでゴッホの「ひまわり」を鑑賞する生徒ら=2019年3月25日撮影/Victoria Jones/PA Wire/AP
ロンドンのテート・ブリテンでゴッホの「ひまわり」を鑑賞する生徒ら=2019年3月25日撮影/Victoria Jones/PA Wire/AP

今月9日には、オーストラリア・メルボルンのビクトリア国立美術館で、「エクスティンクション・リベリオン」の気候活動家がピカソの絵「朝鮮の虐殺」に自分たちを接着させる事案も起きた。

声明によると、ジャスト・ストップ・オイルは14日の行動について、英国で「予定されている石油・ガス開発許可の新ラウンド開始に合わせて」行ったものだとしている。

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