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性愛描いたレンブラント作品、露骨な描写の警告付きで競売に 

クリスティーズはレンブラントのエッチング作品を警告文の背後に隠した

クリスティーズはレンブラントのエッチング作品を警告文の背後に隠した/Stefan Kiefer/imageBROKER/Shutterstock/File

ロンドン(CNN) オランダの巨匠レンブラントが350年以上前に制作したエッチング(金属板を腐食させて製版する版画)の作品が、誰でも閲覧できる状態に置くには描写が露骨すぎると、国際的なオークションハウスのクリスティーズから指定を受けた。

クリスティーズのロンドン支店で競売にかけられる1646年の作品「The French Bed」は、内容に関する警告をクリックしないとオンライン上で見ることはできない。

クリスティーズのページを訪れると詳細を見るには警告文をクリックする必要がある/Christie's
クリスティーズのページを訪れると詳細を見るには警告文をクリックする必要がある/Christie's

この作品は7日に競売される「Old Masters I」というコレクションの一部。モノクロの本作を見るには「露骨なコンテンツ。この商品には露骨に肉体的な、成人向けの素材があります」という警告文をクリックする必要がある。

作品には天蓋(てんがい)のついた四柱式ベッドに乗った男女のカップルが描かれている。2人は半分衣服を身につけた状態で、明らかになまめかしい雰囲気がある。落札価格は最高50万ドル(約7400万円)に達すると予想される。

「The French Bed」は1646年に制作された作品/Christie's
「The French Bed」は1646年に制作された作品/Christie's

クリスティーズは作品を掲載したページで「レンブラントによる数少ない露骨な性愛の印刷の一つ」であり、「彼の作品全体の中でも珍しいエッチングの一つ」と説明する。

ベッド脇のテーブルには半分飲みかけのワイングラスがあり、男性の羽のついた帽子がベッドの柱頭の一つに投げ置かれている。

女性は恋人を笑顔で見つめているが、「彼女の腕や手が3つ描かれているという困惑する事実は情景の明るさに一役買っている」と説明文にはある。

クリスティーズは作品について「下品でも、わいせつでもない」とし、「魅惑的で明るい」と評価している。

それならば、なぜ警告文を置くのか。

クリスティーズはCNNからのコメント要請には応じず、「さらに付け加えることはない」と答えた。

英国の美術史家リチャード・モリス氏はCNNの取材に、作品にこの種の警告文を見た記憶はなく、「競売を盛り上げるマーケティングのいい例」との見方を示した。

「レンブラントは世界最高の芸術家の一人で、真に普遍的なカリスマ性がある。これは性愛の絵だが、クールベやロートレックの作品と異なり、極端な過敏さを伴うものではない」(モリス氏)

「古めかしさの中で、実際の生活での愛情を描くという点で非常に近代的な作品だ。レンブラントは新たに得た知名度を喜ぶだろう」

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