(CNN) またしても「謎の」モノリスが目撃された。米ラスベガス都市圏警察(LVMPD)によると、今回の目撃場所はネバダ州ラスベガスのハイキングコースだった。
警察はフェイスブックへの18日の投稿で鏡張りの構造物の写真を示し、「天候への備えをせず、水を十分持たずにハイキングに行くと奇妙な光景をたくさん目にするが、これを見て欲しい」とコメント。「どうやってここに?」と問いかけた。
今回のモノリスは先週末、ラスベガス北郊のガスピーク付近で見つかったという。
CNNはLVMPDにコメントを求めたものの、現時点で回答は得られていない。
この柱は2020年後半にユタ州の砂漠上空を飛行するヘリから高さ約3メートルの銀色のモノリスが見つかった後、世界中で出現したモノリスを想起させる。いくつか例を挙げるだけでも、カリフォルニア州の山頂やルーマニアの森、英イングランド南沖のワイト島などに同様の構造物が出現した。
21年以降は目撃情報が減少しているが、ウェールズのポウィス郡では今年3月、地元建設業者のクレイグ・ミュアー氏が丘を登る途中、モノリスに遭遇した。ミュアー氏は英BBCに対し、周到な準備を経て建設されたようだとの見方を示した。
「周囲にそれと分かる跡はなかった。このようなものを建設すれば大混乱が起きると思うのだが」
「謎の解明」についてはインターネット上の探偵たちに任せるとしている/Las Vegas Metropolitan Police Department/X/Twitter
ラスベガスのハイキングコースで見つかったモノリスを巡っては、実際には新しいものではないと指摘する声がSNSのユーザーから出ている。
LVMPDのフェイスブックの投稿には「西側に住む住民は全員、毎週のようにこれを目にしている」とのコメントが寄せられ、それに対し「その通り! 何年も前から見ている」との返信があった。宇宙人やいたずらに関する冗談に加え、別次元への入り口かもしれないと指摘する投稿もあった。
「オベリスクには未知の力と目的がある。今回のものは人の手で作られたと思うが、我々の中には今もエイリアンが潜んでいる。注視してカメラを構えておこう」。あるユーザーはそう書き込んでいる。
以前のモノリスに関して出た臆測と同様、芸術作品ではないかと推測する人もいた。
画商のデイビッド・ズワーナー氏は20年、ユタのモノリスについて、亡くなったミニマリズムの彫刻家ジョン・ マクラッケン氏の作品だとの説を唱え、彫刻家の死後に設置されたものだとの見方を示していた。その後、ズワーナー氏は自説を撤回し、「写真をよく見ると、ジョンが求める制作方法とは一致しない鋲(びょう)やねじがある。彼は完璧主義者だった」と説明した。
一方、デザイナーのトム・ダンフォード氏は20年12月、BBCの取材に「純粋な遊び心で」ワイト島にモノリスを建設したと主張した。
「(ユタ州に)最初のモノリスが出現したのを見て、感嘆した。二つ目が出現したところで友人からテキストメッセージが送られてきて、『君ならワイト島で同じことをやれる』と言われた」という。
「私は近未来的なデザインや科学、宇宙にすっかり魅了されている。今回のアイデアは事務所に歩いて戻る途中、鏡張りのアクリル樹脂を見て思いついた」(ダンフォード氏)
ネバダ州では、ラスベガス警察がこれを機にハイキング客に安全対策を呼び掛け、十分な食料と水、救急セット、光源を持って行き、天候を確認して、どこに行くつもりなのか、いつ戻るのかを伝えて出かけるよう促した。
ラスベガス警察は、「謎の解明」についてはインターネット上の探偵たちに任せるとしている。