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韓国ハン・ガンさんにノーベル文学賞、人間の脆さに向き合う「強烈な詩的散文」評価

今年のノーベル文学賞を受賞した韓国の作家ハン・ガンさん

今年のノーベル文学賞を受賞した韓国の作家ハン・ガンさん/Roberto Ricciuti/Getty Images

(CNN) スウェーデン・アカデミーは10日、今年のノーベル文学賞を韓国の作家ハン・ガンさん(53)に授与すると発表した。「過去のトラウマに向き合い、人間の命のもろさを浮き彫りにする強烈な詩的散文」を授賞理由に挙げた。

ハンさんは韓国の雑誌に一連の詩を発表してキャリアを歩み出し、1995年には短編集で散文デビューを果たした。

その後、より長い散文作品の執筆も開始した。中でも特筆すべきは「菜食主義者」で、ハンさんの作品で最初に英訳されたものの一つとなる。この小説は人間の残虐性に関する悪夢を見て以降、より「植物的」な人生を送ろうとするようになった若い女性の姿を描き、2016年に英ブッカー国際賞を獲得した。

ノーベル文学賞を受賞する韓国人作家はハンさんが初めて。1901年から117回授与されているノーベル文学賞で、女性の受賞者はわずか18人目となる。賞金は1100万スウェーデンクローナ(約1億5700万円)。

当初韓国語で執筆、出版された「菜食主義者」は当時28歳だったデボラ・スミスさんによって英訳された。自身が認めるところによると、スミスさんは「21歳まで外国語ができず」、翻訳者の不足を理由に韓国語を学ぶ選択をしたという。

スウェーデン・アカデミーは、ハンさんの作品の「肉体と魂、生者と死者の関係に関する独自の認識」を称賛。「詩的で実験的な文体」を通じ、ハンさんは「現代の散文の革新者になった」と指摘した。

原文タイトル:Han Kang wins Nobel Prize in literature for ‘intense poetic prose’ confronting human fragility(抄訳)

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