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アンディ・ウォーホルの作品、うっかり廃棄してしまった可能性 オランダ自治体が公表

アンディ・ウォーホル展の開始を発表するオランダのベアトリックス前女王=24年10月

アンディ・ウォーホル展の開始を発表するオランダのベアトリックス前女王=24年10月/Patrick van Katwijk/Getty Images

(CNN) ごみ箱から芸術作品を制作したことで有名なアンディ・ウォーホルだが、自作が本当にごみ捨て場行きになる可能性は想定していなかったかもしれない。

だが、オランダのある自治体の当局者は、ウォーホルのシルクスクリーンプリント1点が「粗大ごみ」と一緒に誤って廃棄され、まさにごみ捨て場行きになった可能性があると考えている。

マースホルストの自治体が24日に出した声明によると、紛失したのはオランダのベアトリックス女王をウォーホルの有名なポップアートスタイルで描いた1980年代の作品で、美術品コレクションの整理中に行方不明になったという。声明発表に先立ち、自治体は独立機関に調査を依頼した。

自治体は、作品が見つかる見込みはないと述べている。

CNN提携局NOSによれば、ウォーホルのシルクスクリーン以外にも、45点の作品が同様の状況で行方不明になった。

これらの作品はいずれも自治体庁舎の改修中、地下に保管されていたが、保護措置は取られずに放置され、様々な場所に移動された。2023年には水漏れが発生し、水による損傷も受けたという。

NOSはどのような経緯で不手際が発生し、どの当局者が廃棄に関わったのかは判然としないとも報じた。作品の評価額は合計で約2万2000ユーロ(約360万円)。

NOSによれば、自治体は昨年11月に作品の紛失に気付き、警察へ届け出たものの、調査報告書では対応スピードが不十分だったと結論づけている。

芸術作品が誤って廃棄されるのは今回が初めてではない。昨年10月には、オランダの美術館で作業していたエレベーター技師が、ビールの空き缶2本に似せた作品を誤って捨ててしまう出来事があった。

ただ、缶は後にごみ袋から2本とも無傷で回収され、洗浄が行われた後、美術館の入り口にある伝統的な台座の上に展示された。

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