英王室は、英国の新国王チャールズ3世を示す「ロイヤル・サイファー(組み合わせ文字)」を発表した。このサイファーは、英政府の建物、州の文書、郵便ポストに使用される。
新国王の名「チャールズ」を表す「C」とラテン語で王を意味する「Rex」の「R」が絡み合い、さらにチャールズという名の国王が英国史上3人目であることから「III」の文字がRの真ん中に記されている。
エリザベス2世のサイファー/PA Images/Getty Images
文字の上には王冠が描かれ、スコットランドではスコットランド王冠が描かれる。
英王室によると、このデザインは、王室の紋章や系譜を管理・統括する紋章院が制作したデザイン案の中から新国王が自ら選んだのだという。
70年間在位して、9月8日に死去した女王エリザベス2世のサイファーである「E II R」に代わり、今後はこのチャールズ国王のサイファーが使用される。
英王室によると、バッキンガム宮殿の郵便室は、9月27日からこの新しいサイファーの印を使用し始めるという。
一方、英国の造幣機関である王立造幣局は9月27日に、数週間以内に新国王の肖像が描かれた新硬貨の詳細を発表すると述べた。この新硬貨と、現在使用されているエリザベス女王が描かれた硬貨や紙幣が同時に流通することになるという。
また英中央銀行のイングランド銀行は声明の中で、新国王の肖像画が描かれた新紙幣を2022年末までに公表するとし、さらに24年半ばまでに流通させる予定だと付け加えた。この新紙幣は、汚損した紙幣と交換したり、新紙幣に対する需要が増加したりした場合に限り発行されるという。
英国の郵便事業会社ロイヤルメールも、新国王が描かれた新しい切手を発行すると発表した。
デザインの詳細や発売日については追って発表するという。この新しい切手は、現在の在庫がなくなり次第、流通させるとしている。