（ＣＮＮ） ビリー・アイリッシュ、フィニアス、マーク・ラファロ、エバ・デュバーネイ、ラミー・ユセフ、クアナ・チェイズングホースが他のスターに倣い、襟元に赤いピンバッジを着けてレッドカーペットを歩いた。アカデミー賞授賞式での出来事だ。俳優のマハーシャラ・アリはレッドカーペットには姿を見せなかったものの、最優秀助演賞のノミネート紹介でやはり赤いピンを着けていた。いったいどんな意味が込められているのだろう？
黒いハートの周りに手のひらの輪郭をあしらったピンバッジは、イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦を訴えるメッセージだ。パレスチナ保健当局によると、イスラエルとハマスの戦闘で、昨年１０月以来、パレスチナ自治区ガザ地区では３万人以上が命を落とした。昨年１０月、公開書簡で米連邦議会とジョー・バイデン大統領にガザ地区での即時停戦を求めた「Ａｒｔｉｓｔｓ４Ｃｅａｓｅｆｉｒｅ」という運動には、４００人以上の著名人が賛同した。
同団体は声明を発表し、「ピンバッジは戦闘の即時かつ恒久的な停戦、人質全員の解放、ガザ地区の民間人に緊急人道支援物資を提供することを求める集団的支持を象徴している」と述べた。
２０１８年の「タイムズ・アップ」運動では、どの授賞式でもあちこちでセクシャルハラスメント被害者への支援を表明する象徴的なアクセサリーが見られたが、それとは対照的に最近のレッドカーペットでは、停戦を求めるピンバッジを着けたスターはほんの一握りだ。今年のグラミー賞授賞式ではボーイジーニアスとアニー・レノックスがはっきり見える場所にピンを着け、レノックスはステージ上でも停戦と平和を訴えた。
（またアカデミー賞のレッドカーペットでは、映画「落下の解剖学」に出演していたミロ・マシャド・グラネールやスワン・アルローがパレスチナの旗をあしらったピンを着用していた）
１０日のレッドカーペットでは「哀れなるものたち」でラファロやエマ・ストーンと共演したコメディアン兼俳優のユセフが、戦争終結への機運が盛り上がらないことにいら立ちをあらわにした。
「他に手段はない」とユセフは米誌バラエティで停戦を訴えた。「時間がかかり過ぎている。だからこそ我々は声を上げるようみんなに呼びかけている」
Ａｒｔｉｓｔｓ４Ｃｅａｓｅｆｉｒｅの公開書簡には、他にもケイト・ブランシェット、ベン・アフレック、ジェニファー・ロペス、ブラッドリー・クーパー、アメリカ・フェレーラなどのスターらが署名している。
