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メダル獲得のトム・デイリー選手が最新作を披露、プールサイドで編み上げたセーター

女子シンクロナイズドダイビング3メートル飛板飛込決勝を観戦しながら編み物をするトム・デイリー選手

女子シンクロナイズドダイビング3メートル飛板飛込決勝を観戦しながら編み物をするトム・デイリー選手/Mike Egerton/PA Images/Getty Images

(CNN) パリ・オリンピックに出場する飛び込み選手のほとんどが、アクアティクス・センターのプールサイドに座って落ち着かない様子で指を動かす中、2本の編み針を盛んに操る選手が1人いる。

オリンピックでこのほど5個目のメダルを獲得した飛び込みの英代表、トム・デイリー選手(30)。披露したのはパリ大会をテーマにした手編みのセーターだった。フランスの三色旗と英国旗のユニオンジャックを交互に配したデザイン。胸には「PARIS 24」の文字をあしらい、「A」の文字は引き延ばしてエッフェル塔をイメージした。袖には5個目のメダルを記念して「5」の文字を、背中には大きな白い文字で「DALEY」の名を描いている。

デイリー選手は100万人以上がフォローするインスタグラムの専用アカウント「@madewithlovebytomdaley」で、セーターの出来具合をファンに披露していた。同選手が編み物をする姿は、チームメートの競技を観戦している間も、自身が出場する合間の休憩時間にも、パリ大会のあらゆる場面で写真に撮られている。

「どうしたら何もしないでいられるのか分からない」。パリで1日にCNNの取材に応じたデイリー選手はそう語った。「映画の撮影現場で待つ間に編み物をする人が多いと教えてくれたのは夫(アカデミー賞を受賞した脚本家のダスティン・ランス・ブラックさん)だった。そこで自分もやってみようと思った。『ユーチューブの世界』へ行って自分で編み方を覚え、二度と振り返らなかった」

オリンピックをテーマにしたセーターはこれで2着目。編み物はすぐに一種の習慣になった。デイリー選手が編み物を始めたのは2020年。コロナ禍のロックダウンで多くの若者が社会的なつながりに飢えていた。デイリー選手は20年東京オリンピック出場を記念して、日本語で「東京」の文字をあしらったクリーム色のカーディガンを編み始めた。「いつか振り返ってオリンピックのことを思い出させてくれるものを作りたかった」とインスタグラムに書き込んでいる。同選手に心から感銘を受けたという人は、型紙1枚と編み針2セット、毛糸玉14個がセットになっトム・デイリーブランドの編み物キットを購入できる。

CNNの取材に対して「どうしたら何もしないでいられるのか分からない」と答えたデイリー選手=1日/CNN
CNNの取材に対して「どうしたら何もしないでいられるのか分からない」と答えたデイリー選手=1日/CNN

「飛び込みと編み物は切り離せない」と話すデイリー選手は、さまざまな場面で着想を得ているという。「自分の腕にとまった蜂を見て『これは面白いセーターになるかも』と思い、蜂にヒントを得たデザインを作った」。ただし24年大会に関しては取り入れたい要素があるとも付け加えた。「パリ、国旗、あの色を取り入れて、本当の記念になるものを作りたかった」「そこでスケッチしてテンションゲージを作り、採寸と計算をして作り方を考えた。(編み物は)結構テクニカルだったりする」

デイリー選手の多才ぶりに世界が感銘を受ける中で、編み物界からはこんなアドバイスのコメントもあった。「トム、編み目を作る時に糸を人差し指にかけてみて」「そうすればテンションと手首の助けになるから」

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