アフリカ南部ボツワナでこのほど、同国内の鉱山で採掘された極めて希少なブルーダイヤモンドが披露された。ブルーダイヤは「ホープダイヤモンド」が有名だが、ボツワナのブルーダイヤはほぼ完璧に近く、時価ではホープダイヤモンドをしのぐ可能性もある。
20.46カラットのブルーダイヤ「オカバンゴブルー」はボツワナの国有企業オカバンゴ・ダイヤモンドが披露した。同国のオラパ鉱山で採掘されたもので、原石のサイズは41.11カラット。ボツワナで見つかったブルーダイヤとしては最大になる。
オカバンゴブルーはホープダイヤモンドと同様に、「ファンシーブルー」と呼ばれるIIb型に分類され、ホウ素を含有しているために青く見える。ホープダイヤモンドはインド原産とされ、現在は米ワシントンのスミソニアン国立自然史博物館が所蔵している。
サイズはホープダイヤモンドの方が45.52カラットと大きいもの、透明度はオカバンゴブルーが上回る。
米宝石学会(GIA)の鑑定によると、オカバンゴブルーの透明度は「VVS2」。専門家が10倍の顕微鏡で見ても、内部の不純物を見つけるのが極めて困難とされる。
一方、スミソニアン博物館によると、ホープダイヤモンドの透明度はそれより低い「VS1」と鑑定されている。
「世界のダイヤモンドの中でも、ファンシーカラーに分類されるものはほんの数パーセントにすぎない。中でも選ばれたごく少数のみが、ファンシーブルーに分類される」とオカバンゴは説明している。