(CNN) 米マンハッタンにそびえる「超高層」ビルの最上部の住宅が、1億1000万ドル(約161億円6000万円)で売りに出されている。
売りに出されているのは「クアドプレックス」と呼ばれる4階構造の住宅。高さ約435メートルのビル「111ウェスト57thストリート」の80~83階を占め、セントラルパークを一望できる。スタジオ・ソフィールドによる内装デザイン案では、1階に「エンターテインメント・スイート」、3階に「プライマリー・スイート」を配し、その上にバーと上映室を備えた「クラウン・スイート」を設けるプランとなっている。
合計で五つのベッドルーム、六つのバスルーム、二つのテラスを擁するほか、ニューヨーク市を見渡す360度の眺望も特徴だ。

ニューヨーク市を一望する眺望を擁する/Hayes Davidson
建物の別名は「スタインウェイ・タワー」。歴史あるピアノメーカー、スタインウェイ&サンズの社屋がかつてあった場所に、2022年に完成した。SHoPアーキテクツとスタジオ・ソフィールドが設計を手がけた西半球屈指の高層ビルであり、高さと幅の比率は24対1と世界一の細さを誇る。
そのデザインの狙いは19世紀後半のニューヨークの「金ぴか時代」、街が空前の富と高層ビル建築ブームに沸いた時代を想起させることにある。
目もくらむ高さのタワーのファサードは、テラコッタブロックの色や質感が光の加減で変化するこから、1日を通して表情が変化するように見える。内部では共用空間に大理石や石灰岩、黒色のスチール、ベルベットなどの素材を用いて高級感を演出し、ピカソやマティスのような芸術家の作品が壁を彩る。
アメニティーとしては、25メートルプールやプライベート・ダイニングルーム、造園されたテラスなどが設けられている。

夕暮れ時に撮影されたスタインウェイ・タワー/Tayfun Coskun/Anadolu/Getty Images
スタジオ・ソフィールド創設者のウィリアム・ソフィールド氏は2022年、CNNの取材に「我々は豪華絢爛(けんらん)たる場所を訪れたことがある者ばかりだが、世界のどこにもない建物を作りたいと思った」などと語っていた。
スタインウェイ・タワーはニューヨークの「ビリオネアズ・ロウ(億万長者通り)」に位置する。この地域では「ペンシル・タワー」と呼ばれる細身のビルが高さを競っていて、近隣のセントラルパーク・タワーはワン・ワールド・トレード・センターに次ぐ市内2位の高さを誇る。クアドプレックスの物件は珍しいが、ビリオネアズ・ロウにあるもう一つのクアドプレックスは2019年、過去最高の2億3800万ドルで売却され、米国内で販売された最も高額な住宅となった。
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原文タイトル:Penthouse atop world’s skinniest skyscraper is now on the market for $110 million(抄訳)