アサンジュ氏が「迫害」やめるよう求め国連総会にメッセージ
(CNN) 内部告発サイト「ウィキリークス」創始者のジュリアン・アサンジュ容疑者は26日、米政府に対し自分やウィキリークス、支援者への迫害をやめるよう求めるメッセージを、衛星経由で国連総会に集まった各国首脳に向けて発した。
アサンジュ氏は、「米国はウィキリークスや私の仲間たち、情報源と思われる人々への迫害をもうやめるべきだ」と述べ、「オバマ米大統領は、きれいな言葉ではなく優れた行動で正しいことを行い変化に加勢すべき」とした。
アサンジュ容疑者は、スウェーデンでの性犯罪容疑で英国で逮捕され、今年6月の保釈中にロンドンのエクアドル大使館に入って政治亡命を申請後、大使館内での滞在を続けている。今回のスピーチも同大使館から行った。
アサンジュ容疑者は性犯罪容疑を否定しており、スウェーデンを経由して米国に身柄を送るための策略だと主張している。
アサンジュ容疑者の弁護を行っている米憲法権利センターの法務責任者は「米国ではアサンジュ容疑者は『公共の敵』であり、公正な裁判は望めない」と指摘。ウィキリークスに機密を漏洩した元米兵のブラッドリー・マニング被告の例を見ても、「アサンジュ容疑者が残酷で非人道的な扱いを受ける可能性がある」と主張している。国連はマニング被告が米当局により非人道的な扱いをされた可能性を指摘する報告書を出している。
一方、エクアドルのパティニョ外相は、アサンジュ容疑者が身柄を拘束される恐れなく大使館を出られるよう、ヘイグ英外相と27日に話し合うと述べている。