米副大統領、エクアドルに申請拒否求める 元CIA職員亡命で
(CNN) 米国家安全保障局(NSA)の監視活動を暴露した中央情報局(CIA)元職員のエドワード・スノーデン容疑者(29)が南米エクアドルに亡命を申請している問題で、同国のコレア大統領は29日、バイデン米副大統領から申請を拒否するよう要請されたことを明らかにした。
コレア大統領は国営テレビの番組で、現時点では本人がエクアドルにいないため対応できないが、今後同国に到着した場合は「米国からの声に配慮しつつ、主権に基づいて」決断を下すと述べた。
ローズ米大統領副補佐官もバイデン副大統領がスノーデン容疑者の問題でコレア大統領と話したことを認めたものの、詳細は明らかにしなかった。
エクアドルは昨年、告発サイト「ウィキリークス」創始者のジュリアン・アサンジュ容疑者の亡命申請を受け入れた。アサンジュ容疑者は現在、英ロンドンのエクアドル大使館に身を寄せている。スノーデン容疑者にはアサンジュ容疑者が同国への亡命を勧め、同大使館が渡航許可書類を出したとされる。スノーデン容疑者はこの書類で滞在先の香港からロシアへ渡り、現在モスクワの空港にとどまっている。
だがコレア大統領は、この書類は大使館の領事が本国の了解を得ず、勝手に発行したものだと主張する。
同大統領は一方で、米国がエクアドルへの関税優遇措置廃止を議論していることについて「脅しだ」と強く反発し、優遇措置の放棄を表明するという強硬姿勢も示していた。