元CIA職員はモスクワの空港に プーチン大統領、引き渡し拒否
(CNN) 米情報当局による個人情報収集の実態を暴露してスパイ罪に問われている米中央情報局(CIA)元職員、エドワード・スノーデン容疑者について、ロシアのプーチン大統領は24日、モスクワの空港にとどまっていることを明らかにし、米政府が求める身柄引き渡しには応じない姿勢を示した。
スノーデン容疑者は23日、エクアドルへの亡命を目的に滞在先の香港を出発し、モスクワ、ハバナ経由で同国に向かったとみられた。しかしハバナ到着便に搭乗した形跡がなく、所在を巡って憶測が飛び交っていた。同容疑者のパスポートは米政府の措置により失効している。
プーチン大統領は訪問先のフィンランドで記者団に、スノーデン容疑者はモスクワ・シェレメチェボ国際空港の到着ゲートと入国審査場の間の乗り継ぎエリアにいると言明。さらに、米ロ間には犯罪者の身柄引き渡し協定がなく、同容疑者がロシアで犯罪を犯した事実もないことを指摘し、米国が要求する引き渡しには応じられないと述べた。
大統領は一方で、同容疑者が「できるだけ早く最終目的地を決めることが、わが国にとっても本人にとっても望ましい」と強調。ロシア治安当局がスノーデン容疑者に「協力」しているわけではないとして、米国との「良好な関係」に影響が及ばないことを願うと語った。