攻撃300件超を阻止、FBIに協力したハッカーの資料公開
ニューヨーク(CNNMoney) 米政府機関やソニー・ピクチャーズエンタテインメントといった企業のサイトがハッカー集団に相次いで攻撃された事件で、発生から3年を経て、米連邦捜査局(FBI)の捜査に関する資料が初めて公開された。自分の仲間を摘発させ、300回を超すサイバー攻撃の阻止に協力していたのは、「サブ」と呼ばれる1人のハッカーだった。
「サブ」の本名はヘクター・モンシガー被告。ハッカー集団「アノニマス」「ラルズセック」のメンバーとして活動していた。自らもなりすましやクレジットカード詐欺などの罪で起訴されて起訴内容を認め、27日に判決が言い渡される。
被害額は250万ドル(約2億5500万円)に上り、有罪になった場合の法定刑は最大で禁錮26年だが、情状酌量を求めている。これまで7カ月にわたって拘置されており、それ以上の禁錮は免れる見通しだ。
検察によると、FBIはモンシガー被告の協力を得て、米軍や航空宇宙局(NASA)、報道機関などに対する攻撃を食い止めることができた。同被告はこのために脅迫され、FBIが本人や家族を別の場所に移動させた。
モンシガー被告が加わっていたラルズセックなどのハッカー集団は2011年、米政府機関や報道機関、任天堂やソニー・ピクチャーズエンタテインメントといった企業のサイトに不正侵入したり機能不全に陥れたりする攻撃を繰り返した。
同集団はこうした攻撃を政治活動として短文投稿サイトのツイッターなどで吹聴し、インターネット上で脚光を浴びた。