iPhone Xの熱狂、もう冷めた? 需要減退の予想も
ニューヨーク(CNNMoney) 米アップルが発売した新しいスマートフォン「iPhone(アイフォーン)X(テン)」について、複数の業界アナリストが需要減退を予想している。これを受けてアップル株は、26日の時間外取引で一時4%下落した。
デザインを大胆に刷新したiPhone Xは、2年にわたって売り上げが低調だったアップルの業績を押し上げる要因になるはずだった。当初は好調な売れ行きが伝えられ、モルガン・スタンレーの先週の報告によれば、特に中国では人気を集めている。
しかしアップルの熱烈なファンがかき立てた需要の第1陣は過ぎ去ったらしい。残るiPhoneユーザーが、iPhone Xに買い替えるかどうかは疑問だと業界アナリストは指摘する。
シノリンク・セキュリティーズ(国金証券)のアナリストは、1000ドルという値段の高さと分かりにくい機能を理由に、2018年1~3月のiPhone X出荷台数は、当初予想より約1000万台少ない3500万台にとどまると予測する。
JLウォーレン・キャピタルは、さらに少ない2500万台を予想。一方ジェフリーズでは、それよりやや多い4000万台の出荷を見込んでいる。
これに先立ち台湾のエコノミック・デイリー紙は25日、アップルがiPhoneの販売予想を5000万台から3000万台へと大幅に引き下げたと伝えていた。
iPhoneの部品を製造するメーカーの株価も軒並み下落している。
ただ、2017年のホリデー商戦ではアップル製品は好調だったらしい。アナリスト予想によると、iPhoneは過去3カ月で9000万台が売れ、アップルのこれまでの実績を上回った。
アップル株は今年に入って50%上昇し、時価総額は上場企業として初の1兆ドルへと徐々に近づきつつある。