米IT企業CEO、アジア人家族への差別発言で辞任
(CNN) 米サンフランシスコを拠点とするIT企業の最高経営責任者(CEO)が、レストランでアジア人の家族連れに向かって差別的な暴言を吐いた場面の動画で非難を浴び、辞任したことが分かった。
動画は今月4日、サンフランシスコ郊外カーメルバレーのリゾートホテル内にあるレストランでジョーダン・チャンさんが撮影した。
チャンさんはおばの誕生日祝いに家族でこの店を訪れていた。IT企業「ソリッド8」のマイケル・ロフトハウス元CEOは近くのテーブルから、チャンさんらに対して「アジアのどこか知らないが、国へ帰れ」「ここにいるべき人間ではない」などと暴言を吐いた。
動画には「アジア人野郎」などと言い放つ姿と、店員に注意され店を出るよう求められた場面が映っている。チャンさんは「これが私たち家族に何のいわれもなく、不当なとんでもない嫌がらせをした男の顔です」というコメントを添えて、インスタグラムに投稿した。
元CEOは自社のツイッター・アカウント上で謝罪し、自制心を失っていたと弁明。さらに13日、CNNへのメールで辞任したことを確認し、「今後は個人的な行動で周囲に迷惑をかけないよう心掛ける」と表明した。
メールの中でも「差別的で有害な、極めて不適切な発言だった」として、チャンさん一家と注意した店員、レストランに謝罪。禁酒に取り組み、差別矯正に向けた教育を受け始めたと書いている。
ソリッド8はクラウドサービスなどを手掛ける企業で、従業員は10人に満たない規模とされる。英国の「ソリッド8・コンサルティング」社とは無関係だが、同社にも非難のメールや電話が殺到しているという。