米大統領が一般教書演説、「行動の年」を呼びかけ 格差是正へ注力
経済問題の一環として移民法改正に言及し、「今年こそ制度改革を実行しよう」と述べた。昨年末に期限切れを迎えた失業保険制度についても改めて給付延長措置を求めるなど、各政策の経済的な意義を強調し、共和党に改めて圧力をかける姿勢を打ち出した。
最低賃金については、大統領令により連邦政府の一部契約職員の時給の下限を10.10ドルに引き上げると表明し、これに続いて議会でも賃金引上げ法案を成立させるよう強く求めた。
共和党が医療保険制度改革の見直しを主張していることに対しては、「改革によってすでに何百万人もの国民が救われている」と力説した。
国際問題ではイラクとアフガニスタンでの戦いがついに終わると宣言し、シリアの化学兵器問題やイラン核開発問題で米国が発揮した外交手腕を振り返った。
大統領は演説の終盤で、陸軍特殊部隊として派遣されたアフガンで重傷を負い、リハビリを続ける兵士を紹介。客席の兵士に会場から大きな拍手が送られるなか、米国が掲げる理想への道も兵士の回復と同様、決してなだらかではないと述べた。
そのうえで「われわれが力を合わせ、足を踏みしめて未来へ向かうなら、必ず手が届く。そう信じよう」と演説を結んだ。